「……………。」
「……?」「お前はいつもそうやって俺が夢中になってる間に傷付いていて……野球も…お前が取って投げた球は、何も言わなくったって、どこから来たって、目をつぶっていたって俺はグローブに受けてランナーを刺す事ができる。お前が打って、俺が繋げて、あの白い球を夢中になって追いかけて…。俺はお前とそうしていることが本当に楽しかった。」
「………。」
「でも……でも、お前は。」
「………!」
「……お前の気持ちはわからなくはない。けれど、俺はあの日々が忘れられないんだ。」落ち込んで帰宅した清原を、イトコ兄弟がお出迎え。
「カズヒロ兄ちゃん! 帰って来たら遊んでくれるっていったじゃん!」
「……いったじゃん。」
「兄ちゃん!」
「……にいちゃん。」
「兄ちゃん! 兄ちゃん!! カズヒロ兄ちゃん!!」
「にーちゃーん…。」
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」「にーちゃーんにーちゃーん!」
「お前らアア!! 子供だからその場の空気がわからないで済むと思ってるんじゃないだろうな!!」
走り回る清原&イトコ兄弟を横目にママたちの会話。
「ごめんねー、姉さん。毎日こんな遅い時間まで…。」
「あらーいいわよ。カズヒロも弟ができたみたいで喜んでるみたいだし。」
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